2013年6月27日木曜日

ろ過装置の自作について考えた。その2(浄化槽について調べた。)


ろ過装置の自作を考えるにあたって、家庭用浄化槽と浄水場の仕組みを調べてみました。
結果、家庭用浄化槽と緩速濾過方式の浄水場は、処理ユニットの名称は異なりますが、概略は同じだということが分かりました。



[水の浄化システム(概略)]
家庭用浄化槽
浄化槽の仕組み
相模湖水質管理センター ホームページより
浄水場の仕組み
浄水場の仕組み
公益社団法人 日本下水道協会 ホームページより


最初沈殿池(沈殿分離槽・脱窒ろ床槽・嫌気ろ床槽)
  • 固形物を沈殿させる。
  • 有機物を分解する。
  • 流入水の質を平均化する。
  • 返送水を嫌気処理する。(家庭用浄化槽)
反応槽(接触ばっ気槽・接触酸化槽)
  • 好気性バクテリアによるアンモニアの硝化(アンモニア→亜硝酸→硝酸塩)を行う。
  • 浄水場では、硝化細菌(好気性バクテリア)はフロック(活性汚泥)に存在する。
  • 家庭用浄化槽では、硝化細菌は接触ろ材といわれる担体に存在する。
最終沈殿池(沈殿槽)
  • 汚泥を沈殿させ、上澄みを殺菌または高度水処理して排水する。


浄水場では活性汚泥法が、家庭用浄化槽では接触ばっ気法が主流です。
家庭用浄化槽で接触ばっ気法が主流なのは、接触ばっ気法の方が(接触ろ材を使った方が)バクテリアの密度を上げられ、汚泥の量を減らすことができるというのが理由です。
なぜ、浄水場で採用されていないかというと……コストでしょうか?
接触ばっ気法に移行するより、急速濾過方式へ移行する方がメリットが大きいのかも知れません。

家庭用浄化槽では、接触ばっ気槽で処理した水や沈殿槽の汚泥を沈殿分離槽(脱窒ろ床槽)に返送させるシステムもあるようでした。これは、沈殿分離槽で嫌気処理(嫌気性バクテリアによる脱窒処理(硝酸→窒素ガス)など)をさせることなどを狙っているようです。このとき、沈殿分離槽は、嫌気性バクテリアを増殖させるべく脱窒ろ床が設けられるため、脱窒ろ床槽と呼ばれます。

また、家庭用浄化槽は担体流動ろ過方式を採用するモノもあるようです。


ここまで調べて、市販のろ過装置でろ材にばっ気(エアレーション)しているものってあまり見かけないことに気が付きました。
見かけないなら……という訳で、考えてみました。

といっても、ろ材にエアレーションしただけです。:p

ろ過装置(ばっ気あり)

水槽を沈殿分離槽とみなしました。
汚泥の発生は未知数なので、無視しました。
脱窒ろ床槽(嫌気ろ床槽)については省略しました。(嫌気性バクテリアのコントロールは難しいようです。)

ろ材(バクテリア担体)は、何がいいんでしょうね。
とりあえずは、手元にあるリングろ材を使う予定です。


エアーリフトポンプを入れて処理水の循環に重点をおくという考え方もありそうです。
水槽のエアレーション、どうしようかな……。

2 件のコメント :

  1. こんにちは。ちょっと「緩速濾過」検索しててたまたま来たのですが、ここで述べられているのは「緩速濾過方式」ではなく「急速〜」の方かと思います。あんまり本質的なことじゃないですが、一応。

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    1. こんにちは。
      緩速~は生物ろ過主体、急速~は物理ろ過主体と理解しています。
      なので、上述は緩速ろ過方式に該当すると思います。

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